タキヒヨーの中途採用事情

 

江戸時代に創業された『絹屋兵衛門』を前身とするタキヒヨー。絹織物の卸売を専業とする問屋でしたが、戦後は繊維商社に転換、生活関連事業、テキスタイル事業、百貨店事業など、複数の事業を展開しています。

 

そのなかにおいて、アパレルは主力事業の一つとなっており、独自ブランドを展開しつつ、国内外の有力ブランドとライセンス契約を締結して、卸売販売を行っています。

 

近年は、アパレル市場の低迷のあおりを受け、苦戦している部分もありますが、海外へ販路を拡大したり、中堅メーカーを買収して、取り扱い製品群を拡充したりするなど、時代の変化に合わせて、事業戦略を修正することで、黒字を維持しています。

 

人材採用については、中途採用の場合、本社勤務の総合職を中心に、常時、複数の求人が発生している状況です。(対象となる職種は、タイミングによって異なります。)

 

このページでは、タキヒヨーの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収・給与水準、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。

 

目次

タキヒヨーの中途採用求人の傾向

中途採用で募集対象となる主な職種は、営業、MD、デザイナー、品質管理、生産管理、経理財務、人事、法務などとなりますが、特に、営業、MD、デザイナーの3職種については、求人の発生頻度が高いです。

 

なお、営業については、タキヒヨーの場合、ショップと連携して、商品のラインナップについても考えることになるので、営業企画の要素が強くなります。そのため、経験を積んだ後は、MDになるというのが、タキヒヨーにおけるキャリアパスの一つとなっています。

 

また、MD、デザイナーにおいては、ベビー服専任、レディース専任など、担当領域が細かく指定された形での募集となり、その製品群を扱った経験を持つことが、応募条件となります。(最低2~3年程度の経験は要求されると考えてください。)

 

一方、経理財務、人事、法務といった管理部門系の職種については、前職の経験は不問となりますが、それ以外の職種においては、アパレル業界での就労経験が必須になるというのが、一般的なケースです。

 

なお、タキヒヨーは、海外事業を担当する人材を募集することもありますが、その時には、語学力も、必須要件に加わることになります。要求されるスキルはビジネスレベルですが、対象となる言語は、英語・中国語など、その都度、異なるので、個々に確認するようにしてください。

 

求人情報の入手方法

タキヒヨーは、公式サイト内に採用情報ページを開設していますが、こちらは新卒者向け専門となり、中途採用については、記載がありません。

 

中途に関しては、転職会社経由で告知されています。このページの最後に、タキヒヨーの中途採用求人を扱う代表的な転職会社をリストアップしておきますので、そちらに問い合わせるようにしてください。

 

社員の年収・給与制度について

タキヒヨーに勤務する社員の給与水準ですが、いくつかの年収事例を挙げると、下記の通りとなります。

 

  • 20代 販売促進 年収270万円
  • 20代 デザイナー 年収280万円
  • 20代 一般事務 年収300万円
  • 30代 商品企画 年収300万円
  • 30代 経営企画 年収340万円
  • 30代 人事 年収400万円
  • 30代 マーケティング主任 年収550万円
  • 30代 営業 年収380万円
  • 30代 営業課長 年収700~750万円
  • 販売 年収330万円

 

タキヒヨーの給与体系は、基本給に加えて、年2回の賞与が支給されるといったものとなります。(デザイナーなど、一部の職種においては、年俸制となります。)

 

業績によっては、4月に決算賞与が追加支給されますが、部署ごとの成果で決まるため、配属先によって、支給額に差が生じることになります。

 

アパレル業界内においては、ごく平均的な給与水準となりますが、勤務地や職種によっても、給与に違いが出るので、自分が希望する条件だと、どれくらいの給与が見込めるのか、事前に確認しておくことをオススメします。(転職会社に問い合わせれば、おおよその数字を教えてくれます。)

 

昇給については、毎年1回、必ず、給与が上がりますが、アップ幅は小さいです。部長職以上の役職に就かない限り、大幅に給与が上がる可能性は低いので、高所得を目指している人は、この点を頭に入れておいてください。

 

福利厚生に関しては、住宅手当、家族手当など、各種手当が充実していることに加えて、国内数ヶ所に、保養所を所有しており、社員は格安で利用出来るようになっています。アパレル企業としては、なかなかの好待遇となり、ここには、満足している社員が多いです。

 

中途採用で入社する時の注意点

中途で入社する場合、前職までの経歴・実績を加味して、初任給が算出されることになりますが、ここは、交渉次第でも変わってくるので、タキヒヨーから提示された条件が、自分の希望に満たない時には、遠慮無く、自分の希望額を伝えて、話し合うようにしてください。

 

上記で触れたように、タキヒヨーは、給与が、そう簡単に上がる会社ではないので、転職時に設定された金額が、後々まで付いて回ることになります。そのため、中途半端に妥協してしまうと、後々まで、後悔することになりかねないので、要注意です。

 

こういった条件交渉の進め方が分からない、あるいは、苦手という人は、前述した転職会社に代行してもらってください。彼らは転職のプロなので、この手の交渉に慣れており、うまく話を進めてくれます。

 

何らかの上積みを勝ち取ってくれるケースが多いので、ぜひ一度相談してみてください。

 

タキヒヨーの評価制度について

タキヒヨーの評価制度ですが、勤続年数に比例して、昇進のチャンスが増える年功序列型となっています。そのため、人事評価に関しては、評価項目自体はきちんと決まっており、そこにあわせて査定されていますが、個人差は、あまり生じない状況です。

 

また、賞与に関しては、前述したように、個人の評価よりも、部署の業績次第となるので、こちらでも、人事査定というのは、あまり影響力がないというのが、実情です。

 

一方、管理職以上の役職に就いた場合には、自分がマネジメントする部署の実績や売上が、昇進・昇給にダイレクトに反映される、成果主義の評価制度に変わります。

 

ただし、タキヒヨーの場合、レディースは厳しいけど、キッズは好調というように、製品群ごとに、業績が大きく異なるので、当然、売れ筋商品を扱っている部署を担当したほうが、より大きな成果を挙げることになり、従って、自分の評価もアップすることになります。

 

そのため、管理職としての転職を狙っている人は、仮にタキヒヨーで採用されそうな状況になった時には、どの部署になるのかというのは、事前に確認しておいたほうがいいです。

 

(構造的に、業績の悪い部署に配属されることになったら、かなり厳しいので、それであれば、止めておくぐらいの判断をしてもいいと思います。)

 

教育制度・成長環境について

タキヒヨーの社内教育制度は、それほど充実したものとはなっていません。基礎的な知識やスキルを学ぶための研修や語学研修などが用意されていますが、実践的な知識・スキルについては、現場で働きながら、仕事を通じて身につけるのが基本です。

 

ただし、タキヒヨーでは、OJTの仕組みが機能しており、上司やベテランスタッフからの指導を、しっかりと受けられるので、その点は心配なしです。

 

また、基本的に、大きな裁量を与えてもらえる会社なので、自分で考えて、自由に仕事を進めることが出来ますし、場合によっては、海外勤務を志望することも可能です。様々な経験を積むことが出来る会社なので、そういった意味では、スキルアップしやすい環境と言えます。

 

ワークライフバランスについて

タキヒヨーは、会社自体が残業を減らす方向で動いており、基本的には、20時以降は残業禁止となっています。

 

また、休日出勤についても、よほどのことがない限り、認められないようになっているので、週休2日が確保されていると考えてください。有休に関しても、事前に調整しておけば、希望通りに取得出来ますし、まとめて取得することも認められているので、長期休暇を取ることも出来ます。

 

しかしながら、営業においては、出張が多いので、オンとオフのメリハリを付けにくく、体力的、精神的にきついと感じる社員が多くなっているので、注意してください。

 

また、これは全ての部署に共通することですが、残業や休日出勤が制限されているとはいっても、一人当たりの業務量が少ないわけではありません。

 

仕事のペースが遅ければ、逆に働ける時間に制限があるので、自宅に持ち帰って、処理するといったことにもなりかねませんが、この場合、残業として認められることは、まずありません。

 

結果として、サービス残業ということになり、自分が損することになるので、その点は注意してください。タキヒヨーは、就労環境が良好な会社と言えますが、その恩恵を活かすには、勤務時間内に、自分の仕事を終わらせることが、前提と考えておいてください。

 

(ただし、法外的に業務負荷が高いということではないので、自分がサボっていない限りは、まず問題なく、こなせるはずです。)

 

女性の働きやすさについて

タキヒヨーは、仕事内容や昇進・昇給の機会に関して、男女差は一切ない、男女平等の会社です。実際、管理職に就いて、活躍している女性も多いです。

 

部長以上の役職となると、現状においては、男性の割合が高いのですが、少しずつ女性の部長も増えているので、キャリア志向が強い人にとっても、やり甲斐が持てる会社です。

 

(ただし、年功序列の会社でもあるので、チャンスを得るには、時間がかかると考えておいたほうがいいです。)

 

育児支援体制については、産休・育休といった制度は、用意されていますし、職場の雰囲気としても、取得しやすい状況なので、仕事と子育ての両立が図りやすい環境です。実際、多くの社員が休みを取っており、そのなかで、復帰する人の割合も高いです。

 

ただし、先ほども触れましたが、営業職だと、出張が多く、精神面だけでなく、肉体面においても、タフでないと続けられないので、子供を育てながら、働き続けるというのは、なかなか大変です。

 

タキヒヨーの転職先としての価値

ここまで、タキヒヨーの就労環境について、様々な角度から見てきましたが、年功序列の会社で、昇進しにくいというデメリットはありますが、給与をはじめとする待遇面、就労環境については、アパレル企業としては悪くないので、転職を検討するだけの価値は十分にあると言えます。

 

ただし、所属する部署によって、就労環境が大きく異なる会社でもあるので、転職した時に、自分が配属されることが想定される部署の状況について、事前に把握しておいたほうがいいです。

 

ここまでの話を前提として、トータルで見て、タキヒヨーは悪くない会社ですが、かといって、『この会社にすべき!』と言い切れるだけの圧倒的な魅力がある会社というわけでもないので、最終的には、他社と比較したうえでの話になってくると思います。

 

そのため、少しでも、多くの会社の求人情報を入手して、比較検討したうえで、最終判断を下すことをオススメします。

 

下記に、タキヒヨーの中途採用求人を扱っている転職会社をリストアップしておきますが、様々な企業の求人案件を保有しているので、ぜひ、他社の求人についても、紹介してもらってください。

 

また、そうやって比べるなかで、どの会社にすべきか、判断がつかなくなってしまった(自分では決めきれない)という時には、転職先選びについて、転職会社に相談するのもオススメです。

 

プロの視点で、客観的にアドバイスしてくれるため、とても参考になります。必要に応じて、意見を聞いてみてください。

 

<タキヒヨーの中途採用求人を扱っている転職会社>

 

※補足1
このなかで、『リクルートエージェント』、『マイナビエージェント』の2社については、総合系の転職会社なので、様々な業種の企業の求人案件を押さえています。もし、アパレル以外の業種の会社に興味があるようでしたら、この2社に相談してみてください。