クリスチャン・ディオールの中途採用事情

 

世界的なファッションデザイナー、クリスチャン・ディオールが創立したファッションブランドを展開する同名の企業、クリスチャン・ディオール。ルイ・ヴィトンやセリーヌなどを傘下におさめる、コングロマリットLVMHグループ(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)に所属しています。

 

そのクリスチャン・ディオールの日本における窓口として、クリスチャン・ディオール製品の販売を担っているのが、クリスチャン・ディオール株式会社。取扱商品は、服飾、バッグ、革製品、宝飾品・時計、コスメ・香水の他、メンズラインのディオール・オムと、非常に幅広くなっています。

 

東京、大阪、神戸にブティックショップを持つほか、伊勢丹、高島屋など、全国各地の百貨店に店舗を展開しており、従業員総数は、約300名に及びます。

 

このページでは、クリスチャン・ディオールの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。

 

目次

クリスチャン・ディオールの中途採用求人の傾向

クリスチャン・ディオールでは、中途採用希望者向けの専用サイトを用意しており、こちらのサイトから、募集がかかっている求人の一覧・詳細について、確認することが出来ます。
http://www.dior.com/couture/minisite/carrieres/index.php?vs=ja_jp

 

販売スタッフを募集する求人がメインとなります。一般的には、販売職だと、応募条件が緩いケースが多いのですが、クリスチャン・ディオールは、高級ブランドだけあって、接客・サービスに対するこだわりが強く、販売経験を有することが、応募資格として要求されています。

 

(新卒採用は行われていないことからも、販売スタッフには、一定のスキルを求めていることがわかります。)

 

また、総合職に関しては、かなり数が限られているので、応募出来るチャンス自体が少ないのですが、MD、VMD、営業、マーケティング、広報、人事、経理財務、経営企画といった職種において、募集がかかることもあるので、興味がある人は、求人情報をこまめにチェックしてください。

 

なお、総合職の場合、販売職以上に、応募条件は厳しく設定されており、即戦力とみなされるだけの実力がないと、まず転職するのは無理と考えてください。

 

補足)求人情報をチェックする時の注意点

上記の専用サイトをチェックすれば、求人情報を入手することが出来るのですが、一点だけ注意すべきことがあります。それは、上記のサイトは、本国で整備されたものであり、世界各国の求人が一括して掲載されているということです。

 

そのため、日本法人の求人を探す際に、少し手間がかかりますし、こういった形で、本国が求人情報を管理している外資企業ではよくあることなのですが、掲載内容に不備があるケースが多々あります。

 

そのため、コーポレートサイトをチェックしても、求人が見つからなかったのに、転職エージェントに問い合わせたら、求人を紹介してもらえたといったことが起こります。

 

日本法人の場合、エージェント経由で募集をかけるケースが多いことから、起こることですが、クリスチャン・ディオールの求人を探す場合、エージェントは貴重な情報源となるので、公式サイトと合わせて、転職エージェントにも確認することをオススメします。

 

このページの最後に、クリスチャン・ディオールの中途採用求人の取扱実績がある転職エージェントを数社リストアップしておきますので、参考にしてください。

 

クリスチャン・ディオールの社員の年収・給与制度について

クリスチャン・ディオールに勤務する社員の年収ですが、幾つか具体例を挙げると、下記の通りとなります。(販売職、総合職、それぞれで記載しておきます。)

 

【販売職】

  • 販売 33歳 女性 年収 390万円
  • 販売 37歳 女性 年収 370万円
  • 販売 中途入社8年目 女性 年収 480万円
  • 販売 店長 35歳 年収560万円

【総合職】

  • マーケティング 中途入社5~10年目 女性 マネージャー 年収 600万円
  • VMD 32歳 年収550万円
  • 経営企画 29歳 年収580万円
  • 営業 マネージャー 44歳 年収800万円

 

基本給、資格手当、賞与から構成される給与体系となっており、プラス、残業代が全額支給されるようになっています。賞与は年2回の支給となり、支給額は、業績に関わらず、ほぼ一律(基本給4か月分)です。

 

また、販売職に関しては、インセンティブ給が設定されています。月の売上額が目標を達成した時に、支給されるようになっていますが、店舗により客数や顧客層が大きく異なるため、当人の実力よりも、どの店舗に配属されるかのほうが、重要だったりします。

 

たとえば、都市部の大型店に配属された場合には、ほぼ確実にインセンティブを確保出来ますが、郊外店だと、よほどのことがない限り、インセンティブを得るのは難しいです。

 

この点については、かなり不公平感がある制度となりますが、現時点においては、どうしようもないので、販売スタッフとして、クリスチャン・ディオールへ転職することを考えているのであれば、店舗を選ぶようにしてください。

 

なお、中途採用の場合、これまでの職歴・実績を加味して、給与が設定されることになりますが、交渉次第が大きく変わってくるので、納得がいくまで、会社側と話し合うようにしてください。(ここでの設定額が、後々まで響くので、中途半端に妥協しないことです。)

 

こういった交渉ごとは苦手という人は、前述した転職エージェントに代行してもらうことをオススメします。彼らはプロなので、この手の交渉に長けており、上手に話を進めてくれます。

 

100%希望通りになるとは断言出来ませんが、自分で行うよりは、よほど好条件を引き出せる可能性があるので、任せてしまったほうが賢明です。

 

クリスチャン・ディオールの評価制度について

クリスチャン・ディオールでは、年に1度、自己評価と上司による評価が行われ、それを集計した全社員のランキングをもとに、最終的な評価が下される仕組みとなっています。(社員間の相対評価と考えてください。)

 

なお、販売スタッフの場合、契約社員として雇用される場合もありますが、正社員登用制度があり、一定の評価を残すことで、正社員に昇格することが出来ます。

 

入社後、半年から1年ぐらいで、全体の7割が正社員に切り替わるなど、正社員へ昇格出来るチャンスが、大きく開かれているのですが、評価自体は厳しい会社なので、その点は注意してください。

 

(クリスチャン・ディオールは採用基準自体が厳しいので、入社出来たということは、その時点で、正社員に昇格出来るだけの能力がある証拠です。そのため、評価が厳しいとは言っても、普通に働いていれば大丈夫です。)

 

成長環境について

クリスチャン・ディオールは、ラグジュアリーブランドのなかでは、教育に力を入れていることで、有名な企業です。

 

入社時には、全社員共通で、東京において、1週間の導入研修が行われるほか、その後も、スキル・知識を向上させるために、定期的に研修を受けるようになっています。

 

内容は職種ごとに異なりますが、例えば、販売職であれば、2か月に1度、新製品に関する知識を習得するための研修を受けることになります。また、VMD研修など、販売スキルを向上させるためのプログラムも用意されています。

 

また、マーケティング部門では、LVMHグループのトレーニングプログラムを受けることが出来るようになっています。その過程では、LVMHグループ内企業との交流を通して、広く知見を得ることが出来るようにもなっているので、成長の機会は大きいと言えます。

 

ワークライフバランスについて

クリスチャン・ディオールは、休みが年間120日以上と充実しています。最長8日間のリフレッシュ休暇を取ることも出来ます。休日出勤は、基本的にありません。

 

ただ、残業は全社的に多めであり、特に繁忙店舗の場合、ほぼ毎日、夜遅くまで残業ということが常態化しているので、出勤日に関しては、仕事一色になることを覚悟しておいたほうがいいです。また、管理職になると、やはり忙しくなり、休日出勤も避けられなくなります。

 

女性の働きやすさについて

クリスチャン・ディオールは女性の多い職場ですが、管理職についている女性の多くは独身者、もしくは子供がいない既婚者が大半です。その背景には、仕事と子育ての両立について、理解を得にくい傾向があるという事情があります。

 

産休・育休・時短勤務などの支援制度自体は整備されていますが、産休後は早期復帰を迫られることが多いですし、それで復帰したとしても、降格処分を受けたり、販売職の場合、暇な郊外店へ異動させられたりするといったことが珍しくありません。

 

クリスチャン・ディオールは実力主義の会社であり、男女関係なく、同じ土俵で勝負出来るので、キャリア志向が強い人=仕事最優先という人にとっては、やり甲斐を感じるかもしれませんが、家庭を持っている女性にとっては、あまり良い職場とは言えません。

 

小さな子供を持つ人は、クリスチャン・ディオールへの転職を考える時、この点について、十分配慮することをオススメします。

 

クリスチャン・ディオールの転職先としての価値

ここまで、クリスチャン・ディオールの就労環境について、様々な角度から見てきましたが、なかなか特徴的な会社です。独自の社風を持っており、そこに自分の志向が合うかどうかで、職場としてのクリスチャン・ディオールの価値は変わってきます。

 

逆に言えば、万人受けする会社ではないので、自分との相性をジックリ考えたうえで、転職の有無について、判断を下すようにしてください。

 

最後に、クリスチャン・ディオールの中途採用求人の取り扱い実績が豊富な転職エージェントをリストアップしておきますが、いずれも、クリスチャン・ディオールの社内事情を把握しているので、転職の判断について、アドバイスを求めるのもアリです。

 

彼らは転職のプロであり、冷静な視点で分析してくれるので、判断に迷う人は、ぜひ一度、相談してみてください。

 

また、これらのエージェントは、アパレル業界に強いので、他のブランドの求人について、聞いてみるのもオススメです。他社と比較することで、また違う考えが出てくるかもしれないですし、クリスチャン・ディオール以上に魅力的な求人を紹介してもらえるかもしれません。

 

転職先に希望する条件を伝えれば、それらの条件に合う求人を探してくれるので、興味がある人は、併せて話をしてみてください。

 

<アパレル業界に強い転職会社>


転職を目指す会社が決まった場合、年収などの条件交渉を代行してもらうことも出来ます。年収アップに成功するケースが少なくないので、ぜひこういったサポートも受けてみてください。