コムサ・デ・モードやペイトンプレイスなど、多数のブランドを展開しているアパレルメーカーのファイブフォックス。5000名近い従業員を擁する、国内最大手メーカーの一つであり、全国各地に、900以上の店舗を展開しています。
2008年の売上高1500億円から、2015年には、ほぼ750億円まで半減するなど、苦戦を強いられており、他ブランドとの差別化を徹底するなど、業績を回復させるための試みに、必須に取り組んでいます。
こういった背景があるため、人材採用を積極的に行っています。会社の中核となって活躍出来るような即戦力の人材、柔軟にアイディアを出せる人材を欲しているため、中途採用を重視しており、販売職・総合職を問わず、多数の求人が発生しています。
このページでは、ファイブフォックスの中途採用求人の内容、及び、社員の年収・就労環境などについて、まとめていますので、転職活動に役立ててください。
目次
中途採用の募集内容・選考プロセスについて
ファイブフォックスでは、公式サイト内に採用情報ページが設けられており、そちらのページから、現在、募集中の求人の詳細について、確認することが出来ます。
http://www.fivefoxes.co.jp/recruit/career/
接客販売業務に従事するスタイリストを中心に、デザイナー・パタンナー・生産管理・事務など、様々な職種において、求人が発生しています。
応募資格については、スタイリストの場合、求人ごとに条件が異なります。高卒の未経験者が応募出来る求人もあるので、これまでアパレル業界での就労経験がない人でも、仕事に就くチャンスが十分にあります。
その反面、経験者のみを募集する求人もあり、給与額が高めに設定されているので、経験豊富な人が、その実績を活かして、転職することも可能です。
一方、総合職に関しては、該当業務に関する実務経験が必須と考えてください。特に、デザイナー・パタンナーといったクリエイティブな職種においては、即戦力の人材が求められているので、最低でも3年以上の経験が必須になってきます。
求人によっては、5年、10年といった経験年数が要求されるケースもあるので、全体的に、転職のハードルは高いと考えておいたほうがいいです。
社員年収・昇給制度について
ファイブフォックスに勤務する社員の年収ですが、具体例を挙げると、下記の通りとなります。(基本給に、年2回の賞与、各種手当が支給されるといった給与体系となっており、下記の数字は、これらを含めた、総額となります。)
【販売職】
- 20代 スタイリスト(アルバイト) 年収200万円
- 20代 販売スタッフ 年収250万円
- 28歳 副店長 年収290万円
- 25歳 店長 年収350万円
【総合職】
- 30代 商品企画 年収600万円
- 34歳 営業 年収450万円
- 37歳 営業マネージャー 年収650万円
- 32歳 デザイナー 年収400万円
- 27歳 マーケティング 年収300万円
販売職に関しては、基本給は低めです。残業代が全額支給となっているので、これまでは、残業時間を増やすことで、手取り収入を増やしている従業員が多かったのですが、ここ数年は、残業を削減する方向で会社が動いているため、ますます厳しい状況になっています。
ただし、社会保険などの福利厚生は、アパレル業界のなかでは、充実しているので、他社と比較する場合には、この点は考慮して考えたほうがいいです。
一方、総合職の状況ですが、こちららも全体的な給与水準は低めです。部長以上の役職に就けば、年収1000万円以上も可能なのですが、もちろん、こういった人は一部に限られます。
年一回、給与改定が行われており、そこで、給与が上がることもありますが、査定基準があいまいなことにくわえて、昇給の額は微々たるものに留まるケースが多いです。
中途採用の場合、入社時に設定された給与から、管理職に就かない限り、大幅にアップすることは期待出来ないので、転職する時の条件交渉は非常に重要です。幸い、このタイミングでは、交渉が可能なので、納得がいくまで話をするようにしてください。
中途半端に妥協すると、後々、後悔することになるので、要注意です。もし、こういった交渉が苦手ということであれば、転職エージェントに交渉を代行してもらうことを、オススメします。彼らは、プロなので、交渉術に長けており、うまく話を進めてくれます。
あくまでも、そのエージェントが、ファイブフォックスの求人を扱っていることが、前提の話となりますが、アパレル業界に強いエージェントであれば、取り扱い実績が豊富なので、大丈夫です。このページの最後に、代表的なエージェントを数社リストアップしておきますので、参考にしてください。
ファイブフォックスの人事評価・組織体制について
ファイブフォックスは、人事評価に関しては、売上や実績といった数字をみて評価する成果主義を採用しています。そのため、実力さえあれば、早い段階で、管理職に昇格することも可能です。(20代のうちに、係長・課長に昇格する社員も、少なからず存在します。)
ただし、個人と部署、どちらの目標達成率も重要視されるので、自分だけ成績が良くてもダメです。チーム全体の数字を挙げる必要があるので、他のスタッフを、効果的にフォロー出来るような協調性、うまくリードするコミュニケーション能力などが必須となります。
つまり、結果としては、管理職として、部下をマネジメントすることに長けている人が、自然に昇格することになるので、そういった意味では、理に適った評価体制となっています。
なお、ファイブフォックスでは、新入社員が先輩社員にマンツーマンで仕事を教わる『シスターブラザー制度』を取り入れていたり、初心者向けの研修制度を充実させているので、経験が浅い人でも、短期間でスキルアップすることが十分に可能です。
ワークライフバランスについて
ファイブフォックスは、ワークライフバランスについては、残念ながら、あまり期待出来ない会社です。早朝、深夜勤務や休日出勤が当たり前という職場が多く、二日続けて休むことさえ出来ないという職場すらも存在します。特に、繁忙期になると、その傾向が強くなります。
また、管理職に就くと、業務量が増えることに加えて、イベントへの出席など、勤務時間外の仕事が出てくるので、プライベートと仕事の両立は難しい状況です。
年収のところで触れたように、会社として、残業削減の方向で動いているため、少しずつですが、状況は改善されつつあり、有給の取得率も向上しつつあります。しかし、まだまだ改善途中ではあるので、部署(店舗)によっては、かなり厳しい状況になります。
そのため、ワークライフバランスを重視する人は、自分が配属されることが想定される部署(店舗)の状況について、事前に確認しておくことをオススメします。
※補足
ファイブフォックスに問い合わせても、耳障りの悪い情報は、オブラートに包まれて、ゴマカシ気味に伝えられる可能性もあるので、転職エージェントに聞いたほうが、より確実です。
女性の働きやすさ
ファイブフォックスは、アパレル企業ということもあり、女性社員の割合が高いため、女性だからといって、不利な立場に置かれることはありません。仕事の割り振りは男女平等ですし、人事評価も同様です。
女性にも、昇進の機会は開かれており、実力次第で、どんどんポジションを上げていくことが出来ます。(実際、ファイブフォックスは、女性管理職が非常に多い会社です。)
上級管理職・役員にも女性が少なくないなど、キャリアアップ志向が強い人には、やり甲斐を感じられる会社と言えます。
その一方で、子育て支援に関しては、微妙な状況です。産休・育休、時短勤務といった制度は一通り完備されていますが、休暇の申請がしにくい雰囲気の部署があったり、周りのサポートがないため、産休・育休後の職場復帰に支障を来すケースが生じることがあります。
これらの事例は、あくまでも一部の部署(店舗)によるものなのですが、配属先によっては、こういった状況に直面してしまうため、ワークライフバランス同様、事前に、自分が配属されることが想定される部署(店舗)がどうなのか、事前に確認しておいたほうがいいです。
また、女性の場合、業務量が著しく多い部署だと、体力的についていけなくなり、仕事を辞める女性が少なくないので、この点にも注意してください。
ファイブフォックスの転職先としての価値
ここまで、ファイブフォックスの就労環境について、色々な角度から見てきましたが、短所もあれば、長所もある会社です。そのため、自分が転職先の会社に、何を求めるのかという価値観によって、ファイブフォックスの魅力度は大きく変わってきます。
自分の価値感と照らし合わせて、満足が出来る職場なのかどうか、判断するようにしてください。下記に、アパレル業界専門の転職エージェントをリストアップしておきますが、これらの判断について、意見を求めるのもアリです。
彼らは、転職のプロなので、客観的な視点で、冷静にアドバイスしてくれます。また、エージェントは、様々な企業の求人を扱っているので、他社の求人を紹介してもらうのもアリです。
希望条件を伝えれば、それらの条件に合う会社が存在するかどうか調べてくれます。もしかしたらファイブフォックス以上に、魅力的な求人が見つかるかもしれないので、是非、探してもらってみてください。
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