1981年に設立されたファッションブランド、ノーリーズ。元々は、他社商品を仕入れて販売するセレクトショップでしたが、顧客の声を取り入れるため、企画から生産を一貫して自社で行うようになり、今では、ウィメンズ・メンズのオリジナル製品を幅広く展開しています。
また、ヨーロッパやアメリカを中心に、バイイングしたセレクト商品とオリジナル商品を組み合わせる形で、ノーリーズ、フレディー、フレディー&グロスターといった複数ブランドを展開、全国に75店舗を持つほか、CAFÉやオンラインショップを運営するなど、多角展開を進めています。
こういった取り組みが功を奏して、厳しい状況が続くアパレル業界のなかでは珍しく、安定した売上を挙げています。その成果を社員に還元する企業でもあり、待遇面に満足している社員は多いです。
アパレル業界で、転職先を探すのであれば、ノーリーズは有望な選択肢となり得る会社なので、関心があるようでしたら、真剣に検討することをオススメします。
このページでは、ノーリーズの中途採用求人の傾向、及び社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
目次
ノーリーズにおける中途採用の求人傾向
ノーリーズでは、新卒・中途を問わず、積極的に人材を募集しています。中途に関しては、店舗運営(ストアスタッフ)、ECサイト運営、販売促進、商品企画、営業、デザイナー、バイヤー、MD、システム管理、経営企画、経理財務、人事と多岐に渡ります。
ただし、ストアスタッフを募集する求人については、発生頻度が高いのですが、それ以外の職種については、かなり限定されます。これは、ノーリーズが、店舗スタッフとして採用して、適性を見極めたうえで、他部署へ転属させるという人事方針を取っているためです。
そのため、店舗スタッフ以外の職種については、どうしても、外部から人材をリクルートする必要がある時のみ、募集がかかることになります。
なお、ストアスタッフ以外の職種での転職を希望する場合には、キャリア情報ページにある『スカウト登録フォーム』に希望職種・条件などを登録しておくことで、条件に合う求人が発生した時に、採用担当者から、メールを受け取ることが出来ます。
また、ノーリーズは中途採用に関しては、転職会社を経由して、募集をかけることも多いので、アパレル業界に強い転職会社に登録しておくのもアリです。(こちらも、一度登録しておけば、希望条件に合う求人が発生した時に、メールなどで通知してもらうことが可能です。)
http://recruit.nolleys.co.jp/q63h/recruit/
中途採用求人への応募条件
ノーリーズは応募の間口を広くしており、未経験者でも応募可能です。雇用形態はアルバイト、もしくはパートとなりますが、ノーリーズには、正社員登用制度が用意されており、入社後の勤務実績次第では、早い段階で正社員に昇格可能です。
実務未経験の場合、どの企業でも、いきなり正社員として採用してくれることは、まずないので、最初はアルバイトとして働くというのは、十分に合理的な選択肢と言えます。
求人情報の入手方法
求人情報の入手方法ですが、先ほど記載した、キャリア情報ページにおいて、現在募集中の求人の一覧と、募集要項が記載されているので、こちらから確認することが出来ます。
http://recruit.nolleys.co.jp/q63h/recruit/
また、繰り返しになりますが、転職会社に問い合わせて、教えてもらうことも可能です。(ストアスタッフの求人についても扱っているので、有効な情報源となります。)
このページの最後に、アパレル業界における転職支援を専門とする転職会社を数社リストアップしておきます。ノーリーズの中途採用求人の取り扱い実績もあるので、参考にしてください。
ノーリーズの年収・給与制度について
ノーリーズに勤務する社員の年収ですが、幾つか具体的な事例を挙げると、以下のようになります。(職種別に羅列しておきます。)
- ストアスタフ 22歳 年収250万円
- ストアスタッフ 26歳 年収320万円
- 店長 28歳 年収550万円
- 店長 32歳 年収488万円
- 店長 33歳 年収550万円
- WEBプロデューサー 主任クラス 34歳 年収540万円
- 販売促進 28歳 年収520万円
- デザイナー 33歳 年収480万円
- 商品企画 課長 40歳 年収680万円
- 営業 32歳 年収500万円
- 営業 42歳 課長 年収750万円
冒頭でも触れましたが、アパレル業界のなかでは、珍しく安定性がある会社であり、社員の満足度は高いです。給与体系としては、基本給に賞与、各種手当(残業代は全額支給)が加算されるといったものとなります。
賞与については、年2回支給となります。総額1ヶ月未満と少なめの金額になっているので、あまり期待は出来ませんが、業績によっては決算賞与が支給されることもあるので、その場合には、バカにならない金額になってきます。
また、ストアスタッフの場合、店舗別の予算達成度によっては、追加ボーナスが支給されるため、予算未達成の店長より、予算を達成している店舗の社員のほうが、高年収となるなど、社員間の給与差は、かなりのものとなります。
昇給については、年功序列型となっており、上がり幅は低いながらも、毎年、必ず一律で上がるようになっており、アパレル企業としては、かなり恵まれています。
プラス、役職に就くことで、基本給が大幅にアップすることになりますが、ノーリーズは上のポジションが詰まっていて、昇進のチャンスが限られているので、かなり難しいです。(詳しくは、下記の『人事評価・昇給制度』を参照してください。)
福利厚生に関しては、通勤手当と各種保険、社内割引制度がある程度で、住宅手当はありません。なお、ストアスタッフの場合、社販での服購入・着用が義務化されているため、必要経費として見込んでおいたほうがいいです。
人事評価・昇給制度
ノーリーズでは、半年に一度、人事考課表に基づいて、評価を行っており、その時には、仕事に対する姿勢、実績、協調性といった要素が、査定の基準になるとされていますが、実際には人事部や直属の上司の意向で、全てが決まるような仕組みとなっています。
査定の裏付けが公開されることがないので、かなり不明瞭な評価体制です。また、昇進の機会についても、従来の年功序列型であり、一度管理職に就いた場合、よほどのことない限り、外されることはないので、上級職に空きがなく、若手層にはチャンスがない状況です。
こういった体制のため、自分の実力でキャリアを切り開いていきたいと考えている人にとっては、何かと不満が残る環境となっているのが、実情です。
成長環境について
ノーリーズでは、会社の方針として、社員の育成には関与しないとしており、教育体制については、一切期待出来ません。
ただし、年齢や経歴を問わず、誰にでも、仕事に対する大きな裁量を与える会社なので、ノーリーズで働く限り、必ず何らかの役割を与えられることになり、その役割を達成することを目的に働くことを通じて、経験を積む重ねることが出来ます。
違う職種への異動についても、希望を出せば、聞き入れてくれる会社なので、他社では考えられないくらい、チャンスは豊富に存在します。チームワークを重視する社風なので、協調性やコミュニケーション力を学ぶ場としても、かなり有効です。
ワ―クライフバランスについて
ノーリーズは、基本的にワークライフバランスが良好な会社です。休日出勤は殆どないですし、残業についても、会社側が削減に努めているため、それほど多くありません。
他の社員と折り合いがつけば、店舗務めでも、月2回ほどは、土日に休むことが出来ます。(この日に休みたいと希望日を申請することも出来ます。)夏季・冬季休暇に、土日の休みを合わせることで、長期休暇にして、海外旅行に行くといった社員も多いです。
ただし、人員体制にそれほど余裕がある会社ではないので、有休においては、病欠・冠婚葬祭など、やむを得ない事由のみとなり、殆ど取得出来ず、退職時に一斉消化するというケースが非常に多くなっています。
繁忙期を抜かせば、それほど仕事に追われることもなく、プライベートの時間をしっかり確保しながら働ける会社ですが、所属部署、店舗によって、細かい事情は異なるので、自分が配属されることが想定される部署・店舗の状況について確認しておくことをオススメします。
(ノーリーズに問い合わせても、転職希望者にとって、耳障りが悪いことは、それとなく避けられる可能性があるので、転職会社に確認したほうが確実です。)
女性の働きやすさについて
ノーリーズは女性社員が多く、意見も通りやすいため、女性にとっては総じて働きやすい会社です。昇進のチャンスも与えられており、管理職に就いて活躍している女性が多数存在します。
(ノーリーズの場合、男女を問わず、昇進するチャンス自体が少ないのですが、少なくても女性だからといって、男性よりも不利な状況になることはなく、男女平等です。)
育児支援制度については、産休・育児制度が完備されており、社員の取得率は高いです。復帰後には、状況に合わせて、配属先の部署・店舗を変えてもらうといったことも出来ます。
また、時短勤務制度も用意されています。ノーリーズの場合、時短勤務を選択すると、キャリア上、不利になるという要素がありますが、元々、昇進のチャンスが限られていることもあり、気にせず取得する人が多いです。
ノーリーズの転職先としての価値
ここまで、ノーリーズの就労環境について、様々な角度から見てきましたが、給与は安定しているけど、昇進はあまり期待出来ない。でも、仕事の自由度は高く、色々なことに挑戦させてもらえるし、別職種への異動も出来る。
でも、キャリア形成に関する支援は一切受けられないし、人事評価制度が曖昧なので、仕事を頑張ったとしても、それが評価には直結しない。
こんなふうに、良い点と悪い点が入り交じっています。こういった会社は非常に珍しいので、評価するのは難しく、その人の価値観=(会社に何を求めるのか)によっても、全く違う答えになると思います。
そういった意味では、典型的な人を選ぶ会社と言えるので、自分の価値観と照らし合わせながら、転職の判断を下すようにしてください。
なお、最後に、ノーリーズの中途採用求人の取り扱い実績が豊富な転職会社をリストアップしておきますが、彼らはノーリーズの社内事情に精通しているので、判断に迷うようでしたら、相談してみるのもアリです。客観的な視点でアドバイスしてくれるので、参考になります。
また、転職会社は様々な企業の求人情報を押さえているので、他社のことについて聞いてみるのもオススメです。ノーリーズ以上に自分に合う会社を紹介してもらえるかもしれないので、ノーリーズのこととあわせて、話をしてみてください。
<アパレル業界に強い転職会社>