日本有数のセレクトショップ、ユナイテッドアローズ。アパレル志望者に長年、人気の高い企業であり、新卒採用、中途採用を積極的に行っています。アルバイトからの正社員登用にも積極的なので、アパレル経験が無い人でも、正社員として働くチャンスが十分にあります。
中途採用については、公式サイト内、及び転職エージェント経由で募集がかかっていますが、人気がある企業なので、応募者が殺到する傾向にあります。そのため、気になる求人が見つかったら、すぐに動くことが重要です。
目次
本部採用と店舗採用の違い
ユナイテッドアローズの中途採用は本部採用と店舗採用に分かれますが、本部採用=総合職、店舗採用=販売職と考えてください。販売職については、各店舗単位の採用となり、正社員、もしくはアルバイトとして雇用されることになります。
初任給は、正社員は月給17万円、アルバイトは時給810円を最低単価として、採用地域や応募者の年齢、経験・スキルを加味して、算出されることになります。アパレル企業の求人で多い、店長候補の募集案件というのは、殆ど存在しません。
ユナイテッドアローズの場合、販売スタッフの中から優秀な人間が店長に昇格するという仕組みになっているためです。販売職として転職する場合には、一般スタッフからのスタートとなります。ただし、勤務開始後は実績勝負となるので、実力がある人は、すぐに昇格することも可能です。
総合職に関しては、デザイナー、商品企画、グラフィックデザイナー(広告デザイナー)、営業、マーチャンダイザー、バイヤー、パタンナー、経理、人事等、募集職種は様々です。応募資格、給与条件などは、求人ごとに違うので、個々に確認するようにしてください。
基本的に、該当職種に関する実務経験が必須となりますが、商品企画やデザインについては、メンズ、レディース、キッズで、分かれて採用されることになるので、何でも出来るというジェネラリストよりも、いずれかの分野でめざましい実績をあげているスペシャリストのほうが有利です。
ユナイテッドアローズの年収について
ユナイテッドアローズの給与は15段階のグレード制となっており、グレードが上がるにつれて、基本給、賞与がアップすることになります。(10までは一般職、11以上が管理職となります。)
グレード間の給与格差は、かなり大きく、グレード1と2では、年収が100万円程度変わってきます。グレード1では昇給が1年間で2000円程度、賞与なしとかなり厳しいので、最低限、グレード2にあがらないと、給料だけで暮らしていくのは厳しいという声が出ています。
<ユナイテッドアローズの年収例>
- 2年目 販売員 年収200万円
- 3年目 商品企画 年収300万円
- 3年目 店長 年収400万円
- 5年目 販売員 年収400万円
- 5年目 営業課長 年収550万円
- 6年目 経理 年収400万円
- 9年目 店長 年収500万円
- 10年目 執行役員 年収1500万円
- 11年目 販売員 年収310万円
- 12年目 MD 年収650万円
上記は、ユナイテッドアローズの年収例ですが、勤続年数よりもポジションが重要ということが一目瞭然です。極端な例としては、勤続年数がほぼ一緒でも、グレードが一番下の販売員とMDでは、年収が倍以上違ってきます。
全体的な傾向として、給与水準はアパレル企業のなかでは高めとなっており、雇用の安定度も高いので、長年に渡り、継続して働いている人が多くなっています。そのため、上のグレードが詰まっており、昇格が難しくなっているという弊害も起きています。
なお、ユナイテッドアローズの場合、新卒と中途では、年齢・グレードが同じ場合、新卒のほうが給与は高めになります。これは勤続年数を加味した結果となります。ただし、総合職だと、中途採用は高い実力を持つ人材しか採用されないこともあり、どんどんグレードを上げて、昇給していく人が多いようです。
ユナイテッドアローズのワークライフバランスについて
総合職と販売職で、状況はだいぶ変わってきます。総合職の場合、スケジュール管理は各個人に任されており、業務をこなしていれば、自由度はかなり高いです。残業は出来るだけ避ける方針を採っており、有休取得にも理解があるので、プライベートとの両立がしやすい状況にあります。
一方、販売職に関しても、毎月10日間の休暇が支給されており、有給も取得可能なので、ワークライフバランスは比較的良好ですが、繁忙期は拘束時間が長くなり、体力的に辛くなることが多くなるようです。
また、店舗単位で業務管理が為されるため、店長の考え方次第で、残業を強要されることもあれば、閑散期には早上がりを認めてもらえるなど、店舗間で差が大きいというのが実情です。そのため、転職時には、その店舗でどうなのかということを確認しておくことが重要です。
なお、販売職の場合、年末年始・GW・お盆などの連休繁忙期は休めないのは、全店舗共通です。(代休はキチンと取得出来ます。)
細かい点では、色々ありますが、結論としては、ユナイテッドアローズはワークライフバランスが整っている企業と考えていいかと思います。
女性の働きやすさ
ユナイテッドアローズは女性社員の比率が高い会社であるということもあり、女性が働くことに対する理解度は非常に高くなっています。女性が働きやすい環境が整えられており、結婚・妊娠・出産に対する配慮もあります。そのため、産休・育休を経て、復職する人が非常に多くなっています。
また、子育て中の女性に対しては、時短制度が用意されており、年末年始やお盆などの繁忙期における休暇も、優先的に取れるようになっています。配偶者の転勤に伴う異動も受け入れてもらえる体制となっています。
業務に対する男女差もなく、女性管理職も多いです。ただし、先ほども少し触れましたが、上が詰まっているため、男性であれ、女性であれ、昇格のチャンスは少なくなっています。また、独身者の場合、女性であっても、遅番・残業が多くなることは避けられないと考えてください。
ユナイテッドアローズの欠点をあげるとすれば・・・
このように、ユナイテッドアローズはアパレル業界のなかでは、トップクラスの優良企業と言えますが、強いて欠点をあげるとすれば、社内評価制度です。上位の意向に左右されるという要素が非常に強くなっています。
たとえば、先ほどグレード制というお話をしましたが、グレード1から2に上がるためには、昇格試験を受けなければいけません。しかしながら、昇格試験を受けるには直属上司からの推薦が必要となります。推薦がなければ、本人が希望しても、受験資格は得られません。
また、グレード2以降は、上司の勤務評価で全てが決まります。賞与についても、上司の評価が大きく左右するので、上司とうまく付き合っていける人でないと、窮屈に感じることが多くなってしまうのが実情です。
この点については、年功序列の縦社会といった日本企業の悪癖そのものとなるので、頭に入れておいたほうがいいです。その一方、人事評価制度については、自分で設定した目標に対する達成度を測るという一面もあるので、このあたりは、年功序列と実績主義が混在していると言えます。
ユナイテッドアローズの転職先としての評価は?
給与条件、ワークライフバランス、働きやすさ、雇用の安定性などを考えると、ユナイテッドアローズはアパレル業界のなかでは、有数の優良企業であり、転職を目指す価値は十分にあります。人材採用に積極的なので、そもそも転職しやすいという背景もあります。
注意点としては、上司との関係性が、かなり影響するので、一概に『ユナイテッドアローズはこう』とは言えない要素があるということです。特に販売職の場合、同じ会社と思えるぐらい、各店舗間での違いが大きくなりますし、本社勤務でも、部署間で違いが出てきます。
そのため、自分が転職を目指す部署・店舗の状況が、どうなのか事前に把握しておくことが重要です。ユナイテッドアローズへ直接応募する場合には、こういった内部情報について、実情を教えてもらうことは正直難しいので、そう考えると、転職エージェント経由で応募したほうがいいかもしれません。
エージェントであれば、企業の実情について、それとなく教えてもらうことも可能です。下記でも少し触れていますが、ファッショーネ、クリーデンスといったエージェントであれば、アパレル企業との内部事情に精通しているので、こういった情報を入手するには、最適です。
求人に応募する時には、条件交渉などを代行してくれるので、直接応募するよりも、好条件で転職出来る可能性が高くなります。是非、有効活用してください。