振袖を中心とした高級呉服、及び、宝飾品の販売を手掛ける和装メーカー、京都きもの友禅。振り袖販においては、国内トップクラスのシェアを誇る、この分野を代表する企業です。(この業界では、数少ない一部上場企業でもあります。)
ここ数年は、和装市場縮小の影響を受けて苦戦していましたが、2017年に入って、営業利益・経常利益が、大幅に上昇するなど、回復傾向の兆しが見受けられます。
そのため、人材採用の動きも活発化しています。社員数が700名強の会社なので、求人数自体は、それほど多いわけではありませんが、販売職、総合職、ともに何らかの募集がかかっている状況です。
このページでは、京都きもの友禅の中途採用求人の状況、及び、社員年収・給与水準、職場の就労環境について、まとめていますので、参考にしてください。
目次
京都きもの友禅の中途採用求人事情
中途に関しては、きものアドバイザー(店舗販売スタッフ)の求人が中心となります。試用期間が設けられていますが、その後は正社員としての採用となり、給与は年収320万円ほど、ここに社会保険や各種手当が付きます。
入社後、3~4年で、年収が450~500万に到達する人が少なくないので、アパレル企業としては、まずまずの給与水準となります。(店長クラスになると、600万オーバーの年収も見込めます。)
年齢・学歴・経験が一切不問で、誰でも応募可能となっており、間口は広いので、興味がある人は、ぜひチャレンジしてみてください。
一方、総合職に関しては、その都度、対象となる職種が異なりますが、経理財務、人事、法務、経営企画、広報、商品企画、マーケティング、営業といった職種を中心に、募集がかかっています。
京都きもの友禅は、総合職に関しては、新卒では人を採らず、販売スタッフを異動させるか、もしくは、中途で外部から人材を招聘するかのいずれかで、人材を確保しています。
そのため、中途に関しては、即戦力となるような人材が求められることになり、該当業務に関する実務経験が必須となります。また、管理職候補としての採用となるケースも多く、その場合、マネジメント経験が要求されることもあります。
社員の年収・給与制度について
京都きもの友禅に勤務する社員の給与水準ですが、販売職、総合職、それぞれの年収事例を挙げると、下記の通りとなります。
【販売職】
- 20代 販売員 年収230万円
- 20代 販売スタッフ 年収350万円
- 35歳 着物アドバイザー 年収420万円
- 店長 年収500万円
- エリアマネージャー 年収600万円
【総合職】
- 20代 経理 年収290万円
- 20代 営業アシスタント 年収300万円
- 30代 営業 年収450万円
- 30代 管理部門 年収500万円
- 事務 年収250万円
京都きもの友禅の給与体系は、基本給に加えて、年2回の賞与(7月、12月)が支給されるといったものとなります。決算賞与も存在しますが、業績や売上がかなり良い年でないと、支給されることはありません。(ここ数年は、支給されない年のほうが多いです。)
同じ職種でも配属先によって、基本給が変わってきますが、京都きもの友禅は、基本給がアパレル企業としては、高めに設定されているので、社員から不満の声は少ないです。
また、京都きもの友禅では、残業代が1分単位で支払われているので、サービス残業をさせられる心配はありません。
福利厚生に関しては、ごく一般的なものとなりますが、社宅制度については、社員からの人気が高くなっています。また、出張時に、手当がプラスされることも、社員から好評を得ています。
昇給については、毎年1回、給与見直しのチャンスがありますが、ポジションが上がらない限り、殆どアップしません。
ただし、販売スタッフであれば、アドバイザー→チーフアドバイザー→スペシャルアドバイザーというふうに、ポジションが上がるごとに、給与が年収ベースで、50~100万円近くアップします。
総合職に関しても、それは同様であり、特に課長以上の管理職に就けば、一気に給与がアップする会社なので、そういった意味では、やりがいのある職場と言えます。
中途採用で入社する時の注意点
中途の場合、前職までの経歴・実績を加味して、給与額が算出されることになりますが、ここは交渉次第でも、数字が変わってくるので、会社側からの提示額に納得がいかない時には、そこで諦めず、希望額を伝えて、交渉することをオススメします。
京都きもの友禅は、比較的、給与が上がる会社ではありますが、それでも、一度設定した給与というのは、後々まで影響してくるので、自分が納得出来ない金額で妥協すると、後々、後悔することになります。
転職時というのは、ある意味、最も自分の希望条件を受け入れてもらいやすいタイミングでもあるので、キチンと話し合ったほうが賢明です。
こういった条件交渉が苦手ということであれば、前述した転職会社に交渉を代行してもらってください。彼らは転職のプロなので、この手の交渉に慣れており、うまく話を進めてくれます。
条件アップに成功するケースが少なくないので、交渉ベタな人が自分で何とかしようとするよりも、全部任せてしまったほうが、良い結果に落ちつくこと、間違いなしです。
京都きもの友禅の評価制度について
京都きもの友禅では、成果主義を基本とする評価制度を導入しており、業績や売上といった数字、及び、個人目標の達成率をベースに、直属の上司が査定を行っています。
評価における上司の権限が強いため、上司から期待される役割を果たす人ほど、高評価を受ける傾向にあります。そのため、日頃から、上司とコミュニケーションを取って、自分に求められている役割をしっかりと把握することが重要となってきます。
職種ごとの補足事項としては、まず販売職の場合、転勤して様々な店舗を見ることが、昇進するための必須条件となっているので、キャリアアップを視野に入れている人は、この点を頭に入れておいてください。
また、事務職に関しては、販売スタッフのアシスタントを兼業することがあるので、接客販売スキルあると、高評価を受けやすくなります。
なお、全社的な傾向としては、京都きもの友禅では、キャリアパスが明確に示されており、実力があれば、年齢に関係なく、マネージャー職へ昇進することが出来るので、キャリアアップを目指しやすい会社と言えます。
教育制度・成長環境について
京都きもの友禅では、入社した後に、着物の知識やマナーについて、研修を受けるようになっているので、着物の知識に不安がある人でも、安心して応募することが出来ます。
その後も、定期的に研修、勉強会は開かれており、県外の施設で行われる研修にも、希望すれば、出張扱いで受講出来るようになっているので、こういった機会を利用することで、知識をブラッシュアップすることが可能です。
また、京都きもの友禅は、OJTの仕組みとして、トレーナー制度が導入されており、上司や先輩スタッフから、細かい指導を受けることが出来るので、日常業務のなかで、効率良く、仕事に必要な知識・スキルを身に付けていくことが可能です。
なお、短い期間ですが、社長自身がトレーナーを担当することもあり、その時には、会社のことや経営のことについて、細かく教えてもらうことも出来ます。
ちなみに、京都きもの友禅は、社員間のコミュニケーションを重視する会社であり、意思疎通をしっかりと取らないと、仕事が回らないので、日常業務をこなすことで、自然とコミュニケーション能力が磨かれる環境です。(実際、スキルが向上したと感じる社員が多いです。)
ワークライフバランスについて
京都きもの友禅は、残業が少ない部署が大半を占めており、定時帰りが当たり前という部署も多いです。(特に、管理部門は、その傾向が強いです。)
休日出勤の機会も少なく、オンとオフのメリハリがハッキリしているので、プライベートを重視する人にとっても、満足出来る会社です。
ただし、営業や販売といった職種に就いている人の場合、イベント前には忙しくなり、夜遅くまで仕事をすることは避けられないので、その点は頭に入れておいてください。
有給に関しては、部署や職種によって違いがあるので、一概には言えないのですが、以前よりは、取得しやすくなっており、任された仕事をきちんとこなしておけば、有給申請が認められやすい状況です。
ただし、先ほども触れましたが、イベントなどの催事前は、業務量が一気に増えるので、体調不良といったやむを得ない理由は別として、個人都合の休みを取ることは難しくなります。
女性の働きやすさについて
京都きもの友禅では、産休・育休といった子育て支援制度が整っており、多数の社員が取得している状況です。復帰後も、時短勤務を利用出来ますし、周囲からのフォローも受けられるので、ストレスを感じることなく、育児と仕事の両立を目指すことが出来ます。
しかしながら、営業や販売といった職種だと、人手不足に陥っている部署もあり、その場合、周囲からの理解はあるとしても、自分が休むと、仕事が回らなくなることから、結果的に休みを申請出来ない状況に陥ることもあります。
そのため、営業・販売での転職を考えている人は、自分が配属されることが想定される職場の状況において、事前に確認しておくことをオススメします。
なお、仕事の割り振りや昇給や昇進に関しては、男女差は一切ない会社なので、仕事で結果を出せば、女性でも、どんどんポジションを上げることが出来ます。管理職として活躍している女性も多いので、キャリア志向が強い女性にとっては、やり甲斐がある会社だと思います。
京都きもの友禅の転職先としての価値
ここまで、京都きもの友禅の就労環境について、様々な角度から見てきましたが、いかがだったでしょうか。待遇面、就労環境、ともにアパレル企業としては、かなり良い部類に入るので、この業界で転職を目指しているのであれば、確実に候補として考えていい会社です。
ただし、営業や販売といった部署だと、成果主義で、結果を出す人が、それに見合う見返りを得られる一方で、管理部門だと、横並びの体質が強いなど、部署ごとに、状況が大きく異なるので、どの職種で、転職を目指しているのかによっても、この会社の価値は変わってきます。
下記に、京都きもの友禅の中途採用求人を扱っている代表的な転職会社をリストアップしておきますが、彼らは、社内事情に精通しているので、自分が希望する職種の状況がどうなっているのか、ぜひ確認してみてください。
また、転職会社は、様々な企業の求人案件を扱っているので、他社の求人を紹介してもらって、京都きもの友禅と比較してみるのもオススメです。
比較することで、初めて見えてくることがありますし、もしかしたら、京都きもの友禅よりも、自分に合う会社が見つかるかもしれません。転職先を探す際に、候補が多いに越したことはないので、ぜひ他社のことについても、話をしてみてください。
(その過程で、どの会社にすべきか、判断に迷った時には、転職会社に相談してみるのもアリです。客観的な視点でアドバイスしてくれるので、参考になるはずです。)
<京都きもの友禅の中途採用求人を扱っている転職会社>
※補足1
このなかで、『リクルートエージェント』、『マイナビエージェント』の2社については、総合系の転職会社なので、様々な業種の企業の求人案件を押さえています。もし、アパレル以外の業種の会社に興味があるようでしたら、この2社に相談してみてください。