プレスはアパレル業界のなかでは花形の職種と言えますが、多様な知識と能力が求められるため、非常にハードルが高い仕事です。
下記に、プレスになるために必要なことをまとめてみました。
プレスになる条件
- 自社商品に対する知識
- 会社の扱う商品や開発コンセプト、販売方針
- アパレル知識
- 服の構造に対する理解
- デザインに対する理解
- コーディネート
- 近代のファッション史
- マーケティング知識
- コミュニケーションスキル
- 性格
- 外向的
- サービス精神旺盛
- 人好き
- 語学
- 外資であれば必須
- 国内ブランドも必要とされるケースが多い
自社をPRすることが役割なので、自社商品に対する知識、自社のビジネスコンセプト、販売方針に対する知識に精通していることは当然の条件となります。商品をPRするためには、服の構造やデザイン、コーディネート、ファッション史に関する理解も必要となります。
また、PRそのものに対する理解も必要ですし、そうなるとマーケティングや営業の知識も身につけておくべきこととなります。さらに人と関わる職業なので、コミュニケーションスキルは必要不可欠です。
そして、外資ブランドはもちろんのこと、日本ブランドでも海外メディアへの対応は日常業務となってきているため、語学力も必要となります。そのため、特に外資の場合、プレスになる人は圧倒的に帰国子女(留学経験者)が多くなっています。
これだけの知識・スキルが必要となるため、ファッションプレスというのは、未経験者がいきなりなれる仕事ではありません。新卒採用も殆どありません。
では、プレスになるにはどうすればいいのか?
代表的なルートは下記の4つです。
- 販売員や営業、商品企画から昇格
- 別業界のPR職から転職
- 広告代理店やマーケティング会社、PR会社から転職
- ファッション雑誌から転職
目次
1:販売員や営業、商品企画から昇格
販売職や商品企画など会社の業務や商品について知ることのできる仕事を経験した社員がプレスに配属されるというケースは少なくありません。そのため、まずはアパレル会社に入ることを最優先するという選択肢が考えられます。
ただし、入社後、漠然と仕事をしているだけではプレスに回されることはないでしょう。どんな仕事であれ、その部署のなかで一番と言えるだけの仕事振りを示すことが重要です。それに加えて、常日頃からPR・マーケティングに関する勉強をしておくことです。語学も大切です。
入社したら、ゆくゆくはプレスになりたいという希望を会社に伝えておくことです。出来れば、その会社でプレスになるためにはどうすればいいか、どんな知識を身につければいいのかということも聞いておいたほうがいいです。
こうやって自分をPRしておくことが大切です。変な話、こうやって自分をPRすることが出来る人は会社のPRも出来ますし、逆に言えば、自分自身をアピールすることが出来ない人はプレスという仕事には向いていないとも言えます。
ちなみに、これは非常に稀なケースですが、PRアシスタントの求人が出ることもあります。下働きとはなりますが、3~4年間アシスタントとして経験を積むことで、プレスに昇格するチャンスが出てきますので、チャンスがあれば応募するのもアリです。
2:別業界のPR職から転職
PRというのは専門性の高い仕事なので、経験者というのは高く評価されます。他業種での経験が活かせる仕事でもあるので、違う業界の会社(自動車メーカーや航空会社、IT企業等)において、PRの仕事をしていた人が、アパレル企業に転職するというケースは多々あります。
そのため、チャンスがあれば、どんな業界でもいいので、PRの仕事に就くという発想もアリです。
3:広告代理店やマーケティング会社、PR会社から転職
2と同じ理由で、広告代理店やPR会社、マーケティングコンサルティング会社から転職する人も多いです。こういった業種で働いてきた人達はマスコミとの人脈を持っていることが多いので、そこを期待されてということも含まれます。
4:ファッション雑誌から転職
もう一つ多いのが、ファッション雑誌の編集者やライターがアパレル会社のプレスに転職するというパターンです。アパレル業界に精通しているということ、業界のなかで人脈を築いていることが、その理由です。
こうやってまとめると、プレスになる方法は二つに分かれます。一つはアパレル業界で経験を積むこと、もう一つはPRやマーケティングのプロになって、アパレル企業に転職することですが、どちらも、短期間でどうにかなることではありません。
最低でも5年ぐらいのスパンで考えたほうがいいです。そう考えると、やはり大変な仕事です。
学校で勉強する
服飾系の専門学校でPRを学べる講座を用意してあるところが増えているので、こういった学校で体系的に知識を学ぶということもアリです。
ちなみに、業界の評価が高いスクールがこちらです。
学長の伊藤美恵さんはプレス界のカリスマとも言える人物です。非常に厳しいカリキュラムとなっていますが、卒業することが出来たら、それだけでプレスに配属される可能性もあるぐらい、価値が高いスクールです。
専門学校のなかには、おざなりな指導しかしないところもあるので、本気でプレスを目指すのであれば、最高峰であるEAFP JAPONに挑戦することを真剣に考えてみてください。