アパレルデザイナーになる方法というのは、具体的には3つあります。
- 専門学校、大学で専門知識を学んでから就職する
- 独学で学んで就職する
- アパレルメーカーやデザイン事務所でアルバイトをしながら実務経験を積む
このなかで、最も現実的な方法は1です。より正確にいえば1しかないというのが正直なところです。デザインの知識というのは、かなり特殊で専門的なので、独学で学ぶのはかなり難易度が高いことです。
生まれつき人並み外れたセンスを持っている人だと、何も教えられなくても出来てしまったり、本を読んだだけでプロレベルのことが出来てしまったりしますが、これは特殊事例です。普通の人は、こんなことは出来ないですし、下手に真似すると大失敗します。
学校というのは、デザイナーとして必要な知識を体系的に学べる場なので、無駄がないですし、アパレル業界に関する情報、ファッションの流行に関する情報が集まるので、感性を磨く場にもなります。
同じ目的を持つ人達と接することで、モチベーションを保つことが出来ますし、なかにはセンスの良い人もいますから、そういった人から自然に影響を受けて、自分自身のセンスも磨かれます。
学校の質もピンキリなので、あくまでも良い学校に通うということが前提ですが、アパレルデザイナーになる最短ルートと言えます。
学校を出ていれば、未経験者でも採用してもらえる
もう一つ、学校に通う大きなメリットというのは、企業からの評価が高くなることです。アパレル業界というのは、基本的に即戦力の人材を求める傾向が強く、デザイナーの求人をみても、経験者でないと採用しないという企業ばかりです。
実務経験が無い人間が採用される確率というのは、ほぼゼロです。ただし、専門学校や服飾大学を出ていれば、それ相応のスキルがあるとみなされて、未経験者でも採用してもらえます。
最初はアシスタント的な役割となり、しばらくは下働きをすることになりますが、こうやって経験を積んでスキルを磨いて、本格的にデザインを任されるようになるというのが、一般的なキャリアパスです。
ここで、上記の3に触れてきますが、アルバイトであっても実務経験がない人間、学校を出ていない人間がデザイナー職として採用される可能性はかなり低く、結論として学校で学ぶというのが、唯一の選択と言えます。
ちなみに、アルバイトであれば経験がなくても雇ってもらえるという発想はアパレルデザイナーには当てはまらないと考えてください。
もしかしたら、雑用係としてデザイン事務所やアパレル企業でアルバイトとして働くことは出来るかもしれません。でも、些細なことであったとしても、デザイン周りの仕事に触れさせてもらえることは、まず無いはずです。そんな甘い話はありません。
田舎の個人経営の事務所とかであれば、また話は違ってくるかもしれませんが、そもそもそんな環境自体、それほどありません。
デザイナーというのは、専門の勉強をしていなければ、働くチャンスをもらえない職業と考えたぐらいのほうがいいです。
デザイナーになりたいのであれば、学校に通うようにしましょう。現在、仕事に就いているという人は夜間学校という選択肢もあります。
どんな学校に通う?
先ほども触れましたが、学校で学ぶ時には、どこで学ぶのか?という学校選びが重要です。質の悪い学校を選択してしまうと、全く役に立たず、時間とお金を浪費するだけで終わってしまいます。
では、どんなふうに学校を選べばいいのか?
基準となるポイントは下記の通りです。
- その学校で学べるファッションの方向性を確認する
- 見学をして、学校の雰囲気を知る
- 卒業生の実績・作品を知る
- 卒業生や在校生の話を聞く
- 学校の先生に話を聞く
- 学校の設備やカリキュラムを確認する
これらのポイントをチェックしていけば、学校選びに失敗することはないでしょう。
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学校の選び方については、下記の記事も参考にしてください。アパレル専門学校を選ぶ時の6つのポイント
デザイナーになるために、学校で学ぶこと以外にやるべきこと
アパレルデザイナーというのは、流行を見越してデザインしなければいけないので、時代の流れを読む感性や、感じたことを形に興すための創造力が必須スキルとなります。
ただし、これは机上の勉強だけで身につくモノではありません。感性・創造力を磨くには、常日頃からデザインのことについて考えて、日常生活自体を学びの場とすることが重要です。
- 街を歩いている人の服装をチェックする
- お店(飲食店など、アパレル以外の店舗も含む)のデザインをチェックする
- 友達の会話などから、人が求めていることを感じ取る
- 流行をチェックする
こういったことを日常的に実行することが重要です。そのためには、外に出ることが必須です。家に閉じこもっているような人は、デザイナーという職業には向きません。外の世界と接点を多く持つことが大切です。